ゲーム業界の想い出
こんにちは、にじまるです。
今回の記事でついに100記事を達成しました!(^o^)
2019年6月のブログ開設から約2年で、ようやく100記事(うち1年半程放置)達成しました。
現在はフリーランスで仕事をしていますが、専門学校を卒業してから30代半ばまで、数社のゲーム会社で働いていました。
僕が新卒でゲーム会社に入社した20代前半から30代半ばでゲーム業界を去るまでをまとめました。
当時のゲーム業界
僕が新卒でゲーム会社に入社した1990年代中頃は、ゲームセンターで対戦格闘ゲームが全盛の時代で、家庭用ではプレイステーションやセガサターンが発売された頃です。グラフィックが2Dから3Dへ移行していく過渡期でした。
現在のようにゲーム専門学校なども存在しなかったので、ゲーム会社に就職するための情報も非常に限られていました。
インターネットもダイヤルアップの時代で、デジタルでイラストを描く人も少なく、就職活動ではアナログで描いた絵を持っていきました。
はじめてのドット絵
デザイン系の専門学校を卒業してグラフィッカーとして新卒で入社した会社は、アーケード向けのゲームを開発しており、僕はとある新規プロジェクトに配属されました。
ここで人生で初めてのパソコンを使ってドット絵を描くという経験しました。
ドット絵の場合はピクセルの集合体なので、正確には「描く」ではなく「打つ」と言います。
この経験でデジタルで絵を描くことに目覚めました。
シャープのX68000
それまでアナログ絵しか描いたことがなかったので、パソコンで絵を描くことに衝撃を受け、自分が打ったドット絵が筐体画面に表示された時は感動を覚えました。
当時はシャープのX68000というパソコンを使ってドット絵を作成し、フロッピーにデータを保存してデータのやりとりをしていました。
アニメーションの難しさ
ゲームで使用するドット絵は主にキャラクターと背景に分かれるのですが、キャラクターの場合はアニメーションの技術が必要になります。
格闘ゲームだと基本的な歩きの作成からパンチやキックなどのアクションを作成します。アニメーションでは歩きの動作が一番難しくセンスが求められるので、当時在籍していた会社では動きを観察する眼が鍛えられました。
ドット絵から3Dへ
ゲーム業界にとって1990年代半ばの大きな出来事といえば「ファイナルファンタジー7」の発売ではないでしょうか。
それまでドット絵全盛のゲーム業界で3Dを使ったゲームの登場は衝撃的でした。同時にデザイナーにとっては、ドット絵から3Dへの技術的な移行を求められる事を意味していました。
プレイステーションが全盛の時代になるとドット絵のデザイナーの中には3Dの技術を覚えられず業界を去る人もいました。
技術革新の進歩が非常に早いゲーム業界において新たなハードの登場は、新たな技術を習得することを意味します。
ゲーム業界は、その進歩の早さについて行けない者は容赦なくおいて行かれるシビアな業界でもあります。
3Dゲーム開発
その後、別の会社に移籍した僕は、その会社で3Dゲームの開発を経験することになります。
その会社ではプレイステーション向けのの3Dゲームを開発しており、使用していたパソコンはワークステーションと呼ばれるシリコングラフィックスのINDYやO2でした。
この頃は3Dの背景モデリングを担当していましたが、ドット絵と異なり3Dは世界を作っているという感覚が新鮮で、仕事が楽しくてしょうがなかったです。
新しい技術を覚えるのが楽しく、終電近くまで仕事して休日出勤しても気になりませんでした。今考えると若さゆえに出来たことです。
ゲーム業界30歳限界説
しばしばゲーム業界やIT業界では「30歳限界説」という言葉が聞かれます。
本当か噂かは別として、30歳というのは何かと変化が多い年齢であることは確かです。
ゲーム業界に限らずIT系の仕事に共通するのは、常に新しい技術を身につけるために勉強し続けなければならないことです。勉強が楽しいと思えなければ続きません。
また、30代くらいになると現場での仕事からマネジメントする立場に昇格する人も多くなりますが、技術職からリーダーやマネージャーになれる人はわごくずかです。
僕は最終的に体を壊して30代半ばでゲーム業界を去りましたが、当時は終電帰りや泊まりが当たり前の会社も多く、周囲でも体を壊す人は多かったです。
僕が最後に勤務していた会社では、40代で技術職をしている人はゼロでした。
この状況を見ても、技術職で40代でゲーム業界の最前線で活躍するには、技術職+マネジメントなど、プラスアルファがないと生き残れないことがわかります。
【まとめ】若い時しかできない仕事もある
昔に比べてブラックな会社が少なくなったとはいえ、まだまだゲーム業界はハードな仕事ですが、ゲームに関連する仕事が好きな人にとっては、ゲーム業界は確かにやりがいのある仕事です。
僕が仕事が面白いと感じられたのもゲームの仕事をしていたからです。そういう意味でも、若い頃にゲームの仕事を経験できたのは良かったなと思います。